局所麻酔薬であり抗不整脈薬でもある

さまざまな局所麻酔の中で、リドカインは多用されています。その理由のひとつが剤形の豊富さです。

注射剤や液体製剤、そしてゼリー製剤や点眼液があります。
それぞれどのような治療で使用されるか製剤ごとに見ていきます。

注射剤
全身と顔面以外の手術等で使用される。
表面麻酔、浸潤麻酔、伝達麻酔、硬膜外麻酔、クモ膜下麻酔で活用される。
浸潤麻酔は皮下に注射することにより注射部位周辺だけに作用する。
伝達麻酔は特定の神経を支配する場所に注射しその神経を無痛にする。
硬膜外麻酔は、脊髄近くの硬膜の外に麻酔を入れる方法。術後の疼痛緩和や分娩時に用いられる。
クモ膜下麻酔は下半身に使用される。
クモ膜下腔と呼ばれる部分に注射し、下半身の脊髄神経を麻痺させる。

点眼剤
薬液を眼球表面に点眼して使用される。
眼球を傷つけることなく使用できる。
効果が現れるまで数十秒と速いが、表面麻酔のため持続時間は15~20分間程で短い。
治療器具が直接目に触れる場合や炎症による痛みで開瞼が難しい場合に用いられる。
麻酔の持続時間が短いため、点眼を複数回行うなど術中や処置中も効果が持続するか気を付ける必要がある。

液剤
(耳鼻咽喉科領域)耳管カテーテル挿入、鼻腔内、咽喉に刺激性薬物を塗布する前処置、扁桃剔出などで使用され、液剤を塗布又は噴霧する。

(泌尿器科領域)尿管カテーテル挿入、膀胱鏡検査、結石処置などで使用される。使用する際は液剤を希釈し、尿道内に注入する

テープ剤
静脈留置針穿刺時の疼痛緩和、皮膚レーザー照射療法時の疼痛緩和などで使用される。

ゼリー剤
皮膚表面の麻酔。やけど、陰部への痛み、性交痛、レーダー脱毛などで使用される。

スプレー剤
内視鏡検査時に喉に噴霧する。

抗不整脈治療薬として

剤形が多数あることからもわかるように表面麻酔としての用途は幅広いものです。

そしてその他に抗不整脈薬としても使われています。その際は静脈注射として全身に作用させます。

期外収縮や発作性頻拍などの症状で使用されます。
また、急性心筋梗塞により心室性不整脈が生じるのを防ぐために用いられます。